どの 3 点も同一直線上にない,n 個の点を頂点とする三角形は,全部で nC3 個あります。
ここでは,これにいろいろな条件をつけた問題を考えます。
例題 1 | 円を 8 等分した点を頂点とする三角形を考える。
(1) 全部で何個の三角形が作れるか。
(2) 直角三角形は何個作れるか。
(3) 二等辺三角形は何個作れるか。
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(1) | 8 個の点はどの 3 点も同一直線上にないので,8C3 = 56 (個)
| (2) | 円に内接する直角三角形の 1 辺は直径です。これを用いると,
まず直径を選び,残った点から 1 点を選ぶと直角三角形が 1 つ定まります。
よって,4 × 6 = 24 (個)
一般に,n が偶数のときは直角三角形を作ることができます。
直径の個数は | n | 個あり,n − 2 個の点が残るので,
| 2
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n が偶数のとき, 直径直角三角形は | n(n − 2) | 個できます。
| 2
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| (3)
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1 点を定めると,その点を一方とする直径を対象な 2 点を選べば,二等辺三角形が 1 つ定まります。
n = 8 のときは,右の図のように,1 点を定めると 3 つの二等辺三角形を作ることができます。
よって,8 × 3 = 24 (個)
一般には,正三角形が発生することがあるため,紹介は控えます…
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例題 2
| 正八角形の頂点を結んでできる図形を考える。
(1) 正八角形の対角線は何本あるか。
(2) 正八角形の頂点を結んでできる三角形のうち,
正八角形と辺を共有しないものは何個あるか。
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(1)
| 8 個ある頂点から 2 点を選ぶと直線が 1 つ定まりますが,うち 8 本は「辺」です。
よって,8C2 − 8 = 48 (本)
一般にも,凸 n 角形の対角線の本数は,nC2 − n =
| n(n − 3) | (本)です。
| 2
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(2) | 全部で 56 個ある三角形のうちから,次のものを除きます。
[A] 三角形が正八角形が 2 辺を共有するもの
頂点を定めると自動的に決まるから,8 個
[B] 三角形と正三角形がちょうど 1 辺を共有するもの
共有する辺の選び方は 8 通り
選ばれた辺に対して,共有する辺が 1 点となれる頂点は 4 個ある。
よって,ちょうど 1 辺を共有するものは,8 × 4 = 32 (個)
以上より,正八角形と辺を共有しない三角形は,56 − 8 − 32 = 16 (個)
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例題 3
| n ≧ 6 の凸 n 角形を F とする。
F の頂点を結んでできる三角形のうち, F と辺を共有しないものは何個あるか。
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F と 2 辺を共有する三角形は n 個,
F と 1 辺のみを共有する三角形は n( n − 4) 個
よって,F の頂点を結んでできる三角形のうち, F と辺を共有しないものは,
nC3 − n − n( n − 4)
= | n( n − 1)( n − 2) | =(略)= | n( n − 4)( n − 5)
| 6 | 6
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n = 4,5 のとき,辺を共有しない三角形は作れないので(0 個だから),この式は n ≧ 4 でも成り立ちます。
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