例えば,「10代の人のうち,学生は X %」とか, 「学生である人のうち,10歳台である Y %」」といったように, 対象を絞って統計をとることがよくあります。 普段は意識しないだけで、これらが条件つき確率と呼ばれるものの1つです。 目に見えるデータなら兎も角,目に見えなくなった途端に難しく感じる生徒が多いように感じます。 |
ある試行について,事象 A が起こった条件下で,事象 B が起こる確率を, A の下で B が起こる条件付き確率いい,記号で PA(B) と書く。 また,A の下で B が起こる条件付き確率を以下の式で定義する。
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なぜ分子がP(A ∩ B) なのか,不思議に思うかもしれません。 事象 A が起こっているのが前提になるので, 事象 B のうち,A でない部分があっても関係ないからです(右図)。 条件つき確率の計算はほとんど,右の「個数分の個数」で解くことが出来ます。 (中央の「確率分の確率」を使うときは困ったとき用です。) |
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B さんが引くとき,全体は必ず 9 本に減っています。当たりくじが減るかどうかなので,
本来くじ引きは平等なのですが, 後で引く B さんが不公平に感じるのは,条件付き確率による錯覚です。 この条件付確率で感情が左右されてしまわいよう,プロ野球のドラフト抽選では,あらかじめ封をして, 結果がすぐに分からないようにしてあるのです。 |
P(A ∩ B) = P(A) × PA(B) |
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現実にあり得るような設定で文章を書くと,上のように非常に長くなるため,
不自然な場所に「とき」があるときは,条件付き確率です。
つまり,「分母」は,「当たりが 1 本以上含まれる」事象を考える必要があります。
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余事象が多い問題は確率を用いたほうが分かりやすいかもしれませんね。 |